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ハーモニーの歴史3 [連載読み物]

成り立ちの歴史からハーモニーをやんわりと解説するシリーズの続きです。

 前回のお話はこちら → ハーモニーの歴史2
 1回目のお話はこちら → ハーモニーの歴史1


第3回:何オクターブ離れていても...


03_Interval

上段:音程の数え方
ユニゾンは1度、1オクターブは8度
下段:転回の例
ドが転回してド、ミ、ソがミ、ソ、ドへ


ポリフォニー形式の中で、試行錯誤を重ねながらハーモニーの理論が徐々に形作られていきました。今回はその初期の過程を説明しましょう。これからしばらくは話を単純にするために、ハーモニーではなくコードの話になります。まずは「転回」という概念の説明から始めます。


通常、曲は複数のコードを並べて作られます。曲の進行とともにコードとコードをつないで行くわけですが、この並び方には規則があります。これをコード進行と言って、その規則性を探ることがすなわちハーモニーの理論の初歩な訳です。ここで「転回」は、コードを構成する各音をオクターブ(1オクターブでも2オクターブでもいくらでも自由)上下に動かしてもコード進行における機能は変わらないと言う原則です。例えば、ソプラノの歌を2オクターブ低くしてバスの人が歌い、逆にバスのメロディーをソプラノ人が歌う、と言う事をすると曲は別物になりますが、コードは同じとみなします。


「転回」の概念は、中世のヨーロッパで発見され、その後のハーモニーの理論化の足がかりになります。「転回」により響きは変りますが、コードの役割は変わらずコード進行を分析する上では同一と考えます。これでギターで弾いてもフル・オーケストラで演奏しても「同じコード」になり、コード進行の理論がかなり楽になります。


クラシックでは「転回」によるコードの違いを厳密に別物として扱いますが、ロック、ポップス系では、気にしない場合がほとんどです。しかし、バラードなどでストリングスなどを厚く入れていく場合には、クラシック同様に「転回」の違いも重要になってきます。しかし、ここでは話を簡単にするために、当面は無視して説明しましょう。


では、ハーモニーの話です。ハーモニーのない音楽は、すべての人が同じ音程(ユニゾン)で歌う単純なものです。音程差は「1度」と言います(ゼロと表記しない事に注意)。しかし、男女には音域の違いがあり、普通に歌うと男性は女性の1オクターブ下になります。この自然な音程差がハーモニーの始まりになります。音程差は「8度」です(ド、レ、ミ・・・と数えていって8個目)。ここで、転回を考えると「1度」と「8度」どは同じ物です。同様に、何オクターブ上下しても同じです。よって、コードの中の構成音の音程差は、最大の「8度(オクターブ)」と最小の「1度(ユニゾン)」が同じ物となります。


こうして、ハーモニーは、最大かつ最小の音程差の「1度」と「8度」から始まります。ここから、何世紀もかけて異なる音程差を求めて変化して行きます。

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コメント 2

saia

「転回」という概念を知らなかったので、分かりやすい説明をしていただき、ありがたいです。
なるほど、男女の声質の差異など「転回」により響きは変っても、コード進行を分析する上では同じ、つまり「1度」と「8度」は同じものなのですね♪♪
ハーモニーって、この「1度」と「8度」の音程差から始まって、何世紀もかかって現在のように変化して行く、、、スゴイです!(#^^#)
(息子さんハードな音楽は聴かれないとの事、残念! でもワンオクの今回のアルバム、バンド史上一番の聴きやすいサウンドで、賛否両論ですがビギナーには入りやすいです)

by saia (2017-08-25 17:12) 

ok-rock

>saiaさん
読んでいただいてありがとうございます。
ハーモニーに限らず、今の音楽が作られてきた歴史ってなかなか興味深いですよ。今、世の中にある音楽もその長い歴史の中で、いろいろな偶然が重なって出来てきたのかもしれませんね。
(まあ、息子は大学1年ですが親の言うことに興味を持つ歳でもないので無理ですかね? とりあえず、そろそろCDを入手しないとですね。)
by ok-rock (2017-08-26 15:23) 

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