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ハーモニーの歴史4 [連載読み物]

成り立ちの歴史からハーモニーをやんわりと解説するシリーズの続きです。

 前回のお話はこちら → ハーモニーの歴史3
 1回目のお話はこちら → ハーモニーの歴史1


第4回:音程を狭めよう!

04_5th harmony

ドレミファ~上につけた5度のハーモニー
シだけ音程が異なる
欧州の中世で生まれたハーモニー


男女の音域差から自然と1オクターブ(8度)のハーモニーが生まれました。多分、原始時代から続いていたであろうこの単純なハーモニーが、中世のヨーロッパで変化が現れます。8度よりも狭い音程でハーモニーを作るようになり始めました。


8度の次に狭い音程とは何でしょう。7度(ドとシの関係)だと転回すると2度になるので一番狭くなってしまいます。こう考えると、8度の次に狭い音程は、5度(ドとソの関係)です。転回すると4度です。中世ヨーロッパの教会音楽では、8度に取って代わって5度音程のハーモニーが採用され始めました。


しかし、現在のハーモニーと比べると実にシンプルで調性感も気薄です。つまり、どのキーで歌っているか分かりづらく浮遊間のあるハーモニーです。この調性間の少なさは簡単に説明出来ます。ドとソ、レとラ、ミとファと言うように5度のハーモニーを作っていくと、シとレ以外はどの音程も同じ間隔になります。ピアノで言えば、白鍵と黒鍵を合わせて数えて常に7個上の音になります(つまり、7半音上)。よって、メロディーにシの音が出てくるまで、ハーモニーはすべて同じ響きがするわけです。つまり、「コード」としては、シにつくコードとそれ以外の2種類しかないわけです。しかし、1オクターブ(8度)のハーモニーでは、コードは1種類しかなかったわけですから、2倍になったとは言えます。わずかながら多彩なコードを作る為の第一歩です。


この5度のハーモニーが確立されると、今まであった8度(オクターブ)のハーモニーは、「禁則」となります。5度のハーモニーの中に、8度が混ざるとあまりにも響きが単純で聞きづらく感じるようなるからです。このように、ハーモニーの歴史では、新しい響きが認知されると、過去のハーモニーは単純すぎて否定される場合が多々あります。ちなみに、現在でもハーモニーの一番上と下(メロディーとベースなど)がオクターブで同じメロディーを平行移動するのは「禁則」です。


同じように、新しいハーモニーとは、それ以前は不協和音であったものです。つまり、不協和音であるハーモニーが長い年月を経て多くの人が聴きなれるうちに、美しい響きと認識されるようになっていくのです。そして、今までのハーモニーは古臭くなっていきます。この歴史を考えると、不協和音か美しい響きであるかは、大衆の「耳の慣れ」の問題ともいえます。そんな訳で和音の理論は、理論と言うわりには例外が多く、分かりづらいのです。


そして、5度のハーモニーの後に長い年月をかけて3度(展開すると6度)のハーモニーに移行します。例えば、ド、ミ、ソのように、現在一般的なハーモニーです。ここまで来て、ハーモニーの世界は急激に開花します。


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